ICTを核とした革新技術等導入による大規模化
実証の背景・概要
(1)背景
水管理、収穫乾燥調製に係る作業時間の省力化が、規模拡大への課題となっている。
○改善方向:ICT及び省力・低コスト化栽培技術の導入により作業の効率化及び低コスト化を図り、更なる規模 拡大に対応した作業体系の確立を目指す。
(2)実証の概要 ○導入技術及び実証内容

実証の成果
(1) 成 果
○密播の導入により、面積あたりの使用箱数を3割、播種作業時間を2割、移植作業時の苗継ぎ回数を4割削減。
○水田センサーを活用して水管理を行うことで、ほ場に行く回数を減らし、水管理の省力化が見込める。
○低単収ほ場への 肥培管理、水管理の改善により反収が向上。(A地区平均単収:H30年産449kg/10a → R1年産511kg/10a)
○KSAS及びKSAS乾燥システムの活用により、収穫乾燥作業は計画通りに実施できた。(R1計画:9/21~11/5 R1実績:9/21~11/2)
○密播は育苗期間が短いため、春作業を計画的に行う必要がある。
○水田センサー(PaddyWatch)は1台1筆しかデータを取得できないため、 作付状況によって設置ほ場等活用方法に検討が必要。
(2) 課 題
○密播は育苗期間が短いため、春作業を計画的に行う必要がある。
○水田センサー(PaddyWatch)は1台1筆しかデータを取得できないため、作付状況によって設置ほ場等活用方法に検討が必要。
(3) 導入による産地への効果
○密播の導入により、育苗ハウスを拡大することなく、規模拡大が可能。
○ KSAS乾燥システムの導入により、良食味米を選別して出荷することが可能。


実証担当農家・産地より
○密苗による苗箱数削減は低コスト化だけでなく、作業者の労力軽減にも有効。
○遠いほ場に水田センサーを設置することで、現場に行かなくても水位の状況を確認できる安心感がある。
○ほ場管理システム等ICTを活用できる人材の育成が必要。
○ほ場区画が小さく、畦畔面積及び傾斜が大きい中山間地での省力化について検討が必要。
○乾燥施設の効率化やカントリエレベーターの活用を検討する必要がある。