プラスチック削減と省力化に向けた分肥・ドローン直播技術

令和7年度 会津農林事務所会津坂下農業普及所

実証の背景・概要

○水稲ドローンによる湛水直播の分肥体系〔基肥+追肥(穂肥の可変施肥(ザルビオ方式))体系)〕
・夏場の重労働である動力噴霧機による追肥作業が不要となり、作業時間も大幅に短縮される。しかも、大区画の水田であっても、ドローンにより均一な散布が可能となる。
・一発基肥体系から分肥体系にすることで、マイクロプラスチックの使用が削減される。また、必要な時期に必要な量の追肥が可能になることで、生育ムラや倒伏が改善される。 加えて、過剰籾数やタンパク含量が抑えられるため高品質良食味米生産が図られ、温暖化による高温登熟にも対応しやすくや くなる。
・ドローン作業をサービス事業者へ外部委託することで、 初期投資が不要で技術導入が可能であり、 委託する小中規模生産者にとっても作業委託を行うことで作業負担が軽減される。

 

想定する普及対象

○品目及び作型:水稲 ドローンによる湛水直播の分肥体系〔基肥+追肥(穂肥の可変施肥)体系)〕
○生産者:稲作生産者

 

実証の概要

(1)背景・目
○当地域は会津平坦部の主要な米産地で、 高齢化や担い手不足が進んでいて、省力技術やスマート技術の導入により、稲作生産の維持強化が課題となっている。
○温暖化による高温登熟や不順天候で、倒伏や一等比率の低下がみられ、イネの生育に応じた肥培管理が課題となっている。一方で過剰、施肥解消、環境に配慮した米づくりが求められている。

(2)方法
○ドローン散布(播種(カルパー被覆)・追肥・農薬)の外部委託に
よる現地実証

(3)成果
○ドローン散布作業のいずれも支障なく適期に実施でき、地域の主力品種「コシヒカリ」の倒伏改善、 玄米の品質向上が図られた(表1)。また、見学会では広く技術の周知が図られた(図1)

(4)産地への波及効果
○当分肥・ドローン直播技術は、マイクロプラスチック削減、省力化・作業負荷軽減に有効で、生育に応じた栽培管理がしやすい技術である。 可変施肥、積載量増等のドローンの性能向上やサービス事業者の増加と相まって高い普及が期待される。なお、直播の苗立安定は、さらに検討が必要である。

実証担当農家・産地より

○省力化やコスト削減へ直播栽培を本格的に取り入れる必要がある。長所、短所を試していく。(実証担当農家)
○当地域は水位センサーによる水管理の省力化が図られている。直播やドローン技術もバーチカルハローやレー
ザーレベラーによる田面均平を重点に苗立向上等、生産安定を図っていく。(湯川村農業技術者連絡協議会)