安達地域における水田水管理システムの実証
実証の背景・概要
(1) 背 景
○ 現 状
農家の高齢化により、担い手農家に水田が集中し、経営面積の拡大に限界が生じている。水田作業にお
いて、労働時間が少なくなる傾向にあるのに対して、水管理作業はそれほど削減されず経営面積拡大の
阻害要因の1つとなっている。
○改善方向
クラウド
水田に出向いて水の状態を確認し水量を調節する水管理作業を
水管理システムの導入により、 省力化をはかり経営面積拡大
携帯通信
の一助とする。
(2)実証の概要
○ 導入機材及び面積
・導入機材:水位・水温センサー(PL0301B)+給水ゲ-ト(PG0301B)
・実証ほ面積:二本松市原セ(35.6a)、大玉村大山(35.3a)、大玉村玉井(24.8a)
○ 技術の概要
水田に、水位・水温センサー及び給水ゲートを設置し、 水管理作業の省力化を実証する。

実証の成果
(1)成 果
○ 自宅から離れた水田に設置し、水管理作業が減らせたことにより、水田の
水管理に係る作業時間が短縮した。
○いつでもどこでも、スマ-トフォンの操作のみで水田の水位がわかり、
また水田に行かず給水・止水が可能となった。

(2)課 題
○水田面積ではなく、ほ場数に比例して導入コストが増加する。
○設置場所はメーカ基地局通信エリア内であることを必要とする。
○水路に十分な水深を必要とする。
(3)産地への波及効果
○水管理時間が低減し、経営面積拡大に期待ができる 。
○除草剤散布時に適正な水位を保つことでき除草効果が確保される。
○生育ステージに合わせて水位がコントロールができ、増収が期待される。
(4)今後の対応
○大規模水稲作経営体等を中心に推進を図るため、実証ほ設置箇所数を
増やす。
○メ-カ-と協力し基地局通信エリアを拡大する。

実証担当農家・産地より
○ 地域内の人よりも、ほ場が自宅より離れている入り作農家の方が利用価値が高いのではないか。
○自宅でスマ-トフォンを操作して、きめ細やかに水管理ができてよかった
○水管理作業の労力が軽減された。(実証担当農家より)