日本なし栽培における自走式ロボット草刈機を導入した除草作業の省力化
実証の背景・概要
○自走式ロボット草刈機とは
自律走行、自動充電が可能の除草機械であり、なし園地で導入することで雑草管理作業の省力化及び除草作業以外の栽培管理時間の確保が期待できる。
ほ場条件として、最大登坂能力を超えない傾斜であること、概ね10cm 以上の段差がないこと、深さ10cm 以上の水溜まりができない場所であること、草丈が20cm 以下であること、つる性の植物や硬い茎や枝がない(除去されている)こと、定植して間もない苗木や刃物で切れやすい資材が保護あるいは隔離されていることが必要である。

想定する普及対象
○品目及び作型:日本なし(慣行栽培、ジョイント仕立て栽培)
○生産者:除草作業時間を削減したい生産者
実証の概要
(1)背景・目的
○日本なし栽培では、多くの生産者が乗用草刈機や除草剤散布による雑草管理を行っているものの、作業の負担は大きく、生育期間の重要な作業である摘果作業や夏季せん定作業と競合し適期管理を阻む要因の一つとなっている。
○自走式ロボット草刈機の導入により生育期間中の除草作業を省力化することで、適期の栽培管理作業の時間を確保する。
(2)方法
○園地の雑草管理の一部を、慣行の乗用草刈機等に代えて自走式ロボット草刈機
(ロボモアKRONOS MR-301H)により行う。
(3)成果
○自走式ロボット草刈機を導入した実証区では10aあたり除草関連作業時間は0分となり、機械導入前の11.7時間を全て削減できた。
○園地全体における除草作業を除いた栽培管理作業時間は10aあたり157分となり、機械導入前の165分と比べ約95%となったが、特秀品率及び秀品率に特に大きな影響はなく作業を効率的に実施できた。
○乗用草刈機や除草剤を使用しなくても、適切に雑草管理を行うことができた。
(4)産地への波及効果
○機械導入のメリットについて理解が得られ、周辺の生産者1名が新たに導入し、技術の普及が図られている。

実証担当農家・産地より
○乗用モアの運転は危険を伴うことから、自走式ロボット草刈機の導入により除草作業時間の削減のみならず、作業の安全面も確保できる(実証ほ場生産者)。
○他樹種の果樹生産者も興味を示し、実証ほの状況を視察し情報収集するなど導入を検討する動きがある。