スマート農業実証ほにおける「獣サイズ判定センサー式自動捕獲システム」を利用した箱わなによる捕獲

実証の背景・概要

(1)背 景
○現 状
イノシシを中心とした農作物等 被害は依然高止まりしており 、中山間 地域の人口減少や、 高齢化も相まって 、活動はもとより農村集落の生活そのものを圧迫している状況となって いる。イノシシ対策の一つ である 有害捕獲の最重点対象は、繁殖能力を持ち、警戒心の強い親としているが、既存の箱わなでは、イノシシの幼獣や中型動物で捕獲してしまい、親イノシシの警戒心をさらに高めてしまうリスクがある。
○改善方向
成獣サイズのイノシシのみ捕獲することのできるアニマルセンサーを既存の箱わなに取り付け、その有効性を検証するとともに活用方策を検討する(設置場所:郡山市田村町田母神)。

2)実証の概要
○導入機材及び面積
導入機材:(株)アイエスイー
獣サイズ判別センサー式自動捕獲システム
アニマルセンサー LITE
○技術の概要
センサーにより獣のサイズを測定し、設定したサイズ以上であれば自動で扉が閉まる。小さいサイズの場合閉まらないため、労力削減と繁殖可能な成獣イノシシの捕獲効率化が期待できる。

実証の 成果

(1)成
○捕獲頭数
令和 3 年度 6 頭 令和 4 年度 0 頭 令和 5 年度 0 頭( 12 月 26 日現在)
※令和 4 年度、令和 5 年度はイノシシ出没が減少(センサーカメラ、地域住民情報)
○箱わなのセンサーが起動している状態で中型動物が入っても、扉が閉まらないことを確認した。また、中型動物が入って閉じた扉の開放などのための見回り回数が減り、捕獲隊の 労力低減につながっている。
○センサー式箱わなにかかる初期費用は、49,490 円 台と比較的安価で、イノシシ被害が発生した場合の深刻さを考慮すると、導入可能な価格と考えられる。

(2)課
○令和4年度以降は、イノシシを箱わなに誘導できていない。

(3)産地への波及効果(導入効果)
○センサー捕獲システムによる効果的な捕獲を行うことができれば、電気 柵 等の侵入防止柵 と生息環境 管理などの対策と 合わせることで、一層の農業被害
防止につながる ことが 期待できる。
○箱わな 管理の 労力削減

(4)今後の対応
○専門家により、効果的な捕獲に関する改善策について助言を受け、対策を講じる

実証担当農家・産地より

○普通の箱わなと比べ小動物に反応して扉が閉じることが少ないため、省力的で、幼獣が捕獲されないことで成獣のイノシシに不要な警戒心を持たせなくて済み、捕獲のチャンスも増えたように感じる。 (捕獲隊担当者より)
○郡山市において、アニマルセンサーの導入推進に向け検討中となっている。